Relationship
当社は地域通貨を「縁」というメッセージを持った、新しい価値観であると考えています。
地域通貨は「通貨」というだけに、店舗などでの支払い、すなわち決済で利用されるのですが、実は決済以外に多くの機能を持っており、経済効果につながるだけでなく、地域のコミュニティの活性化にも資することに加え、個人の幸福度の向上にも貢献します。
「世のため・人のための利他的行動が、ひいては自分のためになる(幸福度が上がる)」という考えに基づいた「円より縁」という新しい価値観を選択する人を増やし、参加者のウェルビーイング(身体的にも精神的にも健康な状態であるだけでなく、社会的・経済的に良好な状態にあり、満たされていること)の向上につながることを目指します。
「道具」としての地域通貨を利用する事業や取り組みには、必ず「目的」があり、それぞれの目的を達成するために、汎用性が高すぎる「円」ではなく、目的と一体になったメッセージを持つ地域通貨を利用することが有効となります。
地域通貨の制度設計としてマネー型とポイント型を組み合わせることが重要です。
便利すぎる「円」は目的・用途は限定できず、ギャンブルにも使えてしまいます。
地域・目的・期間などの「3つの限定」によりあえて不便にすることで、目的の達成に貢献します。
地域通貨は税金を目的通りに使ってもらうための「道具」とも言えます。
地域通貨は目的を達成するために「地域・目的・期間」が限定され、それゆえに「メッセージを持つ」価値です。
具体的には、誰( Who )から誰に( Whom )、どういう目的( What )で渡され、いつ( When )、どこで( Where )使われるべきかといったメッセージが込められており、人や社会との有意義な関わり合いを持ってほしいというメッセージが込められた価値であることから、私たちは地域通貨の価値を「縁」と呼んでいます。
「縁」というメッセージを持つ地域通貨という道具が、個人の行動変容のきっかけをつくり、その行動が地元愛を育み社会的責任を果たすことで「シビックプライド」の醸成に繋げます。
「お得」では、企業Payにはかなわないですし、誰もが当たり前に現金給付を望みます。
しかし地域通貨には3つの役割が存在します。
①域内経済循環 ②コミュニティの活性化 ③個人の活性化(ウェルビーイング)
その中でも②のコミュニティの活性化、③の個人の活性化は円でも企業Payでは達成できない、地域通貨にしかできない役割なのです。
便利すぎる「円」の弱点を補完するものが、地域・目的・期間が限定された地域通貨「縁」です。そのため、地域通貨と企業Payは対抗する関係にあるのではなく、補完関係にあり、共存・共栄を目指すことができます。
~地域社会との関わりをもつことの意味~
著書 「円」より「縁」(2024年)
著書 地域通貨で実現する地方創生(2016年)
著書 「円」より「縁」(2024年)
著書 地域通貨で実現する地方創生(2016年)